恐るべき少女たち~Les filles terribles~
サークル:Cosmillica様
年齢制限:R-18
カテゴリ:オリジナルADV(百合)
プレイ時間:6時間程度
体験版:あり
◇ストーリー
――時は、今から少しだけ先の未来。
極東の島国、ヤマトは激化する民族間対立の最中。
台頭する若年層外国人排斥過激派"極東ユニオン"の抗争が続いていた。
或る日、極東ユニオンのリーダー"菱原 禾絵流"と"ヤン・スジョン"は
"ワン・ドライブ"の影のリーダーともいえる謎の存在、"エニグマ"の居場所を突止める。
そこは、旧教を礎とする厳格な女学院だった。
二人をサポートする国際的ジャーナリスト"小田 マサト"曰く
"エニグマ"を止めるためには誰かが学院に潜入しなければならないという。が……?
(公式サイトより引用)
◇感想
ストレート&ダイレクト!
愛は世界を救わなくても、二人を救います。二人が救われたら、世界が救われる以上に価値があるのではないでしょうか。……そうでもないです?
序盤に学院に潜入した禾絵流さんは、選ばれた人しか入れないヒロイン達が所属する部屋(というグループ)の住民になります。
女学院! 女の園! 華やかしくも慎ましく紅茶でも飲みながら「お姉様タイが曲がっていてよ」なキラキラした空間になるかと思いきや、そうではありません。
主人公の禾絵流さんは、腕っ節が強く殺気さえも索敵できる万能キャラですので、基本的に身体で語ります。
ヒロイン達もそんな禾絵流さんを受け入れるぐらいですから、ひとりひとり違った生き様があり、弱さがあり、そこから生まれる強さがあり……。
登場人物の多くは何かに縛られ、ひとりではどうしようもできないような悪意と戦っています。
そこからは目を背きたいもので、背かせてくれるプリズム的存在は甘い蜜の味ですね。
ただそれがいなくなった時、以前にもまして弱くなってしまうものなのも事実であり……。
そうなったらどうすりゃいい! こんな差別と悪意まみれの世界で!!
の答えをこの作品で感じ取りました。ストレートにきました。
この作品には前作(爆音の世代、沈黙の世界)がありますが、プレイしていなくてもストーリーは追える形になっています。
百合の面では、エロ有りで「そっちの人」や「ノーマル(異性愛者を指す時)」などという言葉を使うことがありますが、否定的には感じられませんでした。
また使用されているBGMがクラシックが多く(全部そう?)、落ち着いてプレイできました。きもちいいわー。
販売はパッケージのみで、現在(2013年10月05日)とらのあな様とメロンブックス様に在庫があるようです。
チェックですよ、チェック!